[catharsis] liner notes

最新作[catharsis]について、メンバーによるライナーノーツが届きました。

 

 

【1.virus 】
ルーシー
以前「virus.ep」でリリースした楽曲です。一見、なんの歌なのか解らないと思いますが、笑
過去のアルバム「hallucinaut」の続編的な内容です。
ボーカル、ギター共にリレコーディングしてるのですか、特にギターはマイクで録っているのでかなり変化を感じて頂けると思います。
ケッチ
この曲のポイントはフェイザーやリバースディレイなどを用いて曲の世界観を表現した所です。
あとは間奏なんですが、前半のハーモナイザーをかけたメロディはギターソロというよりはCメロを奏でたという意識で後半のワウを用いた所からが本当のギターソロだと思っています。
半踏みのワウはマイケルシェンカー辺りを意識してます。
yoshipon
ソロ音源では頭のリフが印象的でそのままバンドインしてたけど、全般的に低い音に変えてます。2Aの前半もアレンジしてる。ソロ前に珍しく空間系のエフェクト使ってて、メインの音は今のluinのライブで鳴らしてる音に近いかな。
キリ
lucyソロ時代に聴いた当時から、シングル曲な印象です。感情的な歌い方が良い勢い。
バンドのリハでは毎回ケッチさんのソロをガン見しています◎
ドラマーがパッと思い付かないであろうフレーズで、身体に馴染ませてノリを明確にするのが難しかった曲ですが、ぽん様のベースがあって成り立っています◎
【2.conductor(renaissance)】
ルーシー
この曲は「圧倒的勢力に心酔しやすい人間の性」みたいなのがテーマで、ある種の宗教音楽的な位置付けです。現代においては、例えば悪いモノであっても神の様に崇めてしまい、理性を失い指揮を振られた通り行動してしまう、この曲はぶっちゃけると虚構で成り立っているネット社会への皮肉ですね。笑
シングル「baroque」バージョンとの差別化を図りストリングスをカットしピアノをフィーチャーしました。因みにサビでは12人くらいの俺が唄ってます。笑
ケッチ
この曲はルーシーのデモ音源を8割位再現し、残りの2割は俺の色を加えたアプローチになってます。
デモの完成度が高かったのでそこまで変える必要が無かったんです
GibsonのSGで録ったんだけど、これはトニーアイオミをイメージして弾きました。
楽団時代のLIVEを観て1番印象に残った曲です。
yoshipon
ルーシーの楽曲の中であるコアなテイスト側の曲。ほとんどデモのままで録りました。個人的にアルバムバージョンが音源として好きかな。あ、シングルはシングルで良いけど 笑
キリ
luinらしい曲だと思います。思い切って叩ける、ミドルテンポの重いノリ好き。。この曲も慣れるまでしばらく重心の置き方に悩みました。。背中は落とし目で腕を長くするイメージです。
ライブではサビで自分以外の3人がコーラスをしています。かっこいい◎
【3.翳】
ルーシー
楽曲こそ激しいのですが、実は繊細な歌詞で、自分が正しいと思っていた選択が過ちで、この先自分はどうなってしまうのか、と云う意味で「翳」(頭上が雲に覆われ影に包まれる様な)と云うタイトルになりました。何故サビでキメにメロを差し込んだのかは覚えてません。笑
ケッチ
楽団時代からの雰囲気を崩す事なく思いっきりアレンジしました。
特にサビはバッキングというよりはソロを弾いてるような感じにしました。
イントロのクランチギターからのバンドインは爆発力があってカッコいいです。
蝙蝠epとの違いを楽しんでほしい一曲です。
yoshipon
ライブで定番だったアッパーな曲。
楽団の時に録音したので、KGF後にTEARSでも使ってたフェンダーのプレベを使用。プレベならではの懐かしい音。
キリ
食事でいうとお米のような、安心する曲◎
サビのキメでのバランスを取るのに腹筋を意識したらやり易くなりました。
イントロやAメロのハットは4に見せかけて8でとっています。
【4.消えたい夜に】
ルーシー
人間生きていると色々あると思うのですが、まさに色々あった頃の曲です。笑
いつも酔っ払ってヘラヘラしてる印象が持たれてそうな自分にも、本当に消えてしまいたいと思う夜はありました。
でもふと客観的に考えた時に、誰もが通る道だろうし、ここで終わってしまうなら、その辺を歩いてるおじいちゃんおばあちゃんに負けた事になるなと。笑
自分よりもたくさん色んな経験をしてきたであろう方々が、苦難を乗り越えて今は優しい笑顔で生きているってのに気付いて、滅茶苦茶すげーなと。それが歌詞の最後の一説に繋がっています。
ケッチ
ラストのシンセの様な音は実はギターでやってます。
クリスタルクリーン....的なね。
夜をイメージしてサウンドメイクしたんですけどかなりのお気に入り。
ギターソロの裏で弾いてるバッキングが良い味を出せてるかと思ってます。
ヘッドホンやイヤホン推奨
yoshipon
こちらもプレベを使用。ミックスし直してもらいベースの足りなかった部分が持ち上がって良い感じに。
ライブで気持ち入りやすい曲。
キリ
樂団時代に無料配布として、色んなところで配らせていただきました。その節はありがとうございました。
リズムがほんのり跳ねていて心地よい◎
スネアとハットとバスドラの強弱と、シンバルの触り具合に特に気持ちを使いました。
この曲が刺さるひとは特にきっと優しい、いい人なんじゃないかと思っています
【5.violet】
ルーシー
この曲はある意味同人的な内容なんです。自分の好きな漫画で「king of bandit JING」と云うのがあるんですが、その漫画に出てくるヴィオレットと云う女性の話がとても好きで。
ヴィオレットの恋人目線で、失ってしまった恋人を嘆き唄うような(実際そう云う話です)、そんな曲になってます。こう云ったスパニッシュなコード進行の曲が好きなファンの方は多い気がします。
ケッチ
この曲のAメロは今回のアルバムの中で気持ち良さNo1なフレーズです。
大した事はやってないんですが、弾いてても聴いててもかなり気持ち良いです。
16ノリ最高です。
あとはサビのアコギを聴いてもらいたいです。
憂いと哀愁感をアコギのアルペジオによって表現出来たと思ってます。
yoshipon
ルーシーソロの時から演ってる曲でアレンジはそのまま。町田プレイハウスを何故か思い出します 笑
アコギが入って大分広がって素敵な仕上がり。
ありがとうケッチさん 笑
キリ
lucyと初対面の時に貰った『rain&ruin』に入っていて、多分1番耳に残っている曲。バンドで出来たら楽しそうだな〜と、サポートが決まった当時勝手に練習していました。その時はライブでやらなかったけど。笑
アルバムアレンジでうっっすらジャンベが入っています。
完全にluinの曲になった感覚です◎
【6.時空ノ狭間デ踊リ狂ウ朝迄】
ルーシー
この曲も、実は同人的な内容なのです。オカルト板の異世界スレが大好きで、それで「hallucinaut」と云うアルバムを創ってしまったのですが、元ネタは此方で、読んで頂ければ歌詞の意味が解ってくると思います。凄いごちゃごちゃした変拍子の曲は、当時そう云う音楽にはまってたのもあるんですが、時空を超える非現実感を前面に出したかったのが理由です。キテレツ大百科のコウジキに乗ってる時みたいな、あんな感じです。笑
ケッチ
変拍子&リズムチェンジが目まぐるしい曲
展開によって音色を変えてるのが拘りです。
Bメロの付点8分ディレイは僕のお得意プレイで気に入ってます。
あとはなんといってもサビです。
オクターバーで下を足して存在感を出したライトハンド
存在感を出し過ぎてやり過ぎ感が否めないお気に入りフレーズです
yoshipon
ベースに関してはソロ音源との違いをドラムと共にニュアンスとノリで出せたかなと。
そんでもってギターが凄い。
ありがとうケッチさん 笑
キリ
だいぶ変な曲で好きです。数字を数えると混乱します。サビの情報量が凄い。笑
間奏〜ソロでひたすらにバスドラをダブルで入れています。こことてもたのしい◎
YAMAHAのベルトのシングルペダルFP720激推しです。
【7.時空ノ彼方へ想イ馳セル貴方へ】
ルーシー
時空ノ狭間~と並べる事によって気付いた方もいるかと思うのですが、実はほぼ同じ歌詞なのです。これは、異世界、所謂パラレルワールドを意識していて、「基本は一緒だけど微妙に違う平行世界」を表現しています。
途中のセクションは時空ノ狭間~にはないですが、「ここにしまった筈なのに失くなっている」→「ある日有り得ない所から見つかる」ってよくあるじゃないですか。それを唄ってます。笑
俺は本当にこれよくあるんで。時空の悪戯です、絶対。
後半のサビでは20人くらいの俺がひしめき合っています。うざいですね。
ケッチ
場面展開が肝な楽曲ではないかと思ったので、音色やフレーズによって後押ししようと考えました。
サビに関しては翳と同様でソロを弾いてる様なアレンジ
ただ単にコードを弾くだけでは勿体ないと思ったのでね。
歌を邪魔しない程度にはした筈です...多分
yoshipon
ライブではそんなに演ってない曲で、こちらも空間系のエフェクトを使用。展開が多くて馴染むのに自分的に苦労しました。緊張感のある曲で歌詞も「時空ノ狭間〜」と並んで面白い。
キリ
時空ノ狭間〜と並んで聴けるのが嬉しいです。なんだその世界観は〜!と思っていました。
イントロのスネアおいしい。
この曲も体幹が重要でした。2回目のAメロや、間奏あたりの強弱を丁寧に丁寧に、、しかし展開が速いので良い緊張感でやっています。
アウトロ何度も聴いてしまいます◎
【8.アヤメ】
ルーシー
この曲は古くは「myth ep」、記憶に新しいものでは「anonymous abyss」に収録されている「dance with the ghost」と云う曲の続編にあたる曲です。
dance~は幽霊に恋をしてしまった男の話ですが、ハッピーエンドは迎えられないまま終わってしまいます。この「アヤメ」は、自らも幽霊になり、遂には一緒になると云う、市役所的には全然ハッピーじゃないけど本人的にはハッピー、な内容になっています。そう云えば、「rain & ruin」のruin side、はたまた「anonymous abyss」のボーナストラックにも収録されている気がします。
ケッチ
この曲のギターアレンジは完全にル◯シーを参考にしました...
特にイントロからAメロにかけての開放弦を交えたアルペジオなんですけど、「正に!」って感じです。
サビの壮大さを後押しするのにはどうしたら良いかと考えた結果、コードを鳴らしながらダブルストップで裏メロを弾くような感じで表現しました。
個人的にはこのアルバムの中で一番好きな曲です。
yoshipon
この曲はケッチさんが加入してから演り始めた曲でluinとしては新しめかな。。なのでギター凄くアレンジするんだろうなと思いベースはシンプルなままに 笑
キリ
バンドアレンジでみるみる変わっていくのが、新鮮でやりがいがあって、良い時間でした◎
この曲も体幹が、、←
イントロを華やかにしたくて、16で色んなところを叩きました。
ドラムって面白いなと思います。
【9.蝙蝠】
ルーシー
独奏で唄ってた頃から支持される事が多かった曲です。前に住んでいた家で、夜中に川に(修練へ)出掛けようとしたらエントランスに弱った蝙蝠がいて、それを見た時にぱっとイメージやストーリーが沸いて、そのまま川で完成させた曲です。因みに帰ってきた時には蝙蝠は居なくなっていました。
ラストのセクションに入る所でギターのチューニングを変えるのですが、レコーディングではギターを重ねている為なかなか苦戦しました。
ケッチ
歌を引き立たせる為のアレンジに最大限力を注ぎました。
よってシンプルかつベーシックなフレーズに徹底しました。
とにかくこの曲は「歌を聴け!」って感じだと思います。
yoshipon
ライブでラストに演る事が多くて、毎回唄凄いなぁ。。。と感じる曲。音源ではストリングスが入って更に世界観が広がってるかと。ライブでの緊張感が毎回あってそれが上手い具合にライブでは表現できているじゃないかと思います  多分。笑
キリ
呼吸が大事な曲です。バンドインの一発目、中盤のブレイクなどなど、、ライブで蝙蝠をやる日は本当に風邪をひきたくない。
歌を大事にしている、皆の息の合ってる具合が特に表れてるかと◎
とにかくこの曲は「歌を聴け!」って感じだと思います。
【10.墜落遊戯】
ルーシー
この曲も異世界楽曲のひとつで、まぁ単体で聴くとまた意味不明な歌詞だと思います。笑
異世界話に必ずと云っていい程出てくる「時空のおっさん」目線で唄われています。
「エレベーターにて秘密の儀式さ アップサイドダウンベイベー」と云う歌詞は「異世界に行く方法」でエレベーターがよく使用されるのを唄っており、また間奏セクションで電話の着信音が鳴るのは「異世界で迷子になると時空のおっさんから電話が来る」と云うのを表現しています。表現しています、って云われても困ると思いますが。笑
ケッチ
この曲は敢えてLIVEで表現している音との差を出さないようにしました。
よって、最も生っぽい感覚を味わえる様なギターを弾いてます。
間奏後のサビの指弾きは....自分で考えたのに超難しいです笑
yoshipon
今まで演ってきたバンドの流れとして、すんなり入ってきた曲。luinの中ではアッパーな曲でフェンダーのプレベを使用。
キリ
ライブで上がる曲!
luinになって演奏頻度が1番多めかと思いますが、毎回最高に楽しいです◎
いっぱい聴いてくださいませ〜!
この曲も間奏でペダルが大活躍しています。
【11.涙の足跡】
ルーシー
久々の完全な新曲です。luinもとい自分の曲は解り辛いものが多いのですが、その中では比較的解り易い曲かと思います。「私の心臓に今も 刺さった侭のナイフ 血を流し続ける日々に 終わりはないだろう」と云う一節は、二十代の頃には描けなかったと思います。
過去の自分に向けての内容で、重い雰囲気ではありながら実は前向きな曲だったりします。こう云った神秘的な雰囲気の曲も、luinらしくなるんだなぁと思いました。メンバーすごい。
ケッチ
アルバムの最後を飾る楽曲は完全なる新曲
ルーシーのデモを聴いた時に
これはアレンジ次第でかなり化けるなと思いました。
で、実際に化けましたね笑
全体の半分を占めるアルペジオはデモ通りに弾いて音色は思いっきり変えました。
後半の展開はコード感を残しつつ、荒々しいプレイにしてみました。
あとはアウトロのソロですが....所謂泣きソロです。
何パターンも弾きました。
何度も聴き直して一番泣いてるテイクを採用しました。
yoshipon
luinでの初新曲でリリースまでライブで演ってない曲。珍しく歪みを使用せずに録りました。歪みの強弱は今まであるものの最初からなしで音を考えたのは初めてに近いかも。アルバムラストを飾るにふさわしい曲で今後更にライブで進化していくと思います。
キリ
新曲〜!ライブで披露する前にRECしました。これからへの期待と共に、丁寧に慎重に叩きました。
後半は肩甲骨まで使うのが重要です。
これはきっと我々にしか出来気ないであろうタイミングや空気感だと思います。
大事な曲が増えました◎